ある整形外科医のつぶやき

外来の診察室で思うこと

「偽りの自己」の人

筆者はネットニュースをよく見ますが、中で気になる記事に出会いました。 「つらくても一人で頑張ってしまう人」に足りない幼少期の親との経験2/7(月) 11:53配信 PHPオンライン衆知加藤諦三(早稲田大学名誉教授、ハーヴァード大学ライシャワー研究所客員研究…

正義も常識もなし

連日北京オリンピックの報道がテレビに映りますが、注目されるのは、選手の活躍ではなく中国人の明らかな規則違反や審判の不公平なジャッジの数々です。本当にこれが世界最高峰のスポーツイベントと言えるのでしょうか? 筆者が最近特に思うのは、誰が考えて…

医療用マスクは、他の顔の覆いよりも顔の魅力を高めます

感染を防ぐことを期待してやむおえず着用しているマスクですが、このマスクが人に与える印象はどうなのでしょうか? 顔の魅力がマスクによってどう変化するか確かめた研究があります。 まず以前日本の研究者が調べた論文があります。 原著出入り自由知覚され…

より高いレベルの信頼(政府および対人関係)は、感染が少ない

また一つ面白い論文が発表されました。ご紹介します。 The Lancet Journal記事| オンラインファーストパンデミック対策とCOVID-19:感染率と致死率の探索的分析、および2020年1月1日から2021年9月30日までの177か国における対策に関連する状況要因オープンア…

スクリーンタイム 2

drhirochinn.work 以前screen timeに関する記事を書かせていただきました。 今回もこのスクリーンタイムと子供の関係についての論文をご紹介いたします。 Original InvestigationJanuary 31, 2022 JAMA Pediatrics1歳の子供におけるスクリーン時間曝露と3歳…

子供のマスク

子供のマスクに関して賛否両論渦巻いています。 恐らく日本の政治家や官僚、そのお抱え研究者らは米国のCDCや米国小児科学会のコメントを踏襲してマスク推奨を発表したものと思われます。 CDCマスクへのあなたのガイド最適なフィット感、保護、快適さを備え…

接骨院にかかる前に知っておいてもらいたいこと

今回の記事は、接骨院に関して少し書かせていただきます。 そもそも接骨院は、医療機関ではありません。 接骨院(整骨院、ほねつぎ)とは 柔道整復師が施術を行う施術所のことで、接骨院は保険医療機関ではありません。 厚労省のホームページにはこのように…

医療従事者に対する暴力

訪問診療医が患者家族に銃器で殺害されるという痛ましい事件が起こりました。 訪問診療というのを皆さんはあまりご存じないかもしれませんが、医者としては病院にいて、通院してこられる患者さんを診る方がよほど楽です。わざわざ患家に出向いて診療するとい…

わずか10秒で新型コロナの感染力が低下する

「わずか10秒で新型コロナの感染力が低下する」大学教授が予防効果アリと期待する"ある飲み物"1/28(金) 15:16配信 PRESIDENT Online 新型コロナウイルスの感染予防にはどんな対策が有効なのか。大阪府立大学の山崎伸二教授は「紅茶には感染予防効果があると…

ワクチン接種後9ヶ月までのSARS-CoV-2臨床転帰

The Lancet Infectious Diseasesワクチン接種後9ヶ月までのSARS-CoV-2臨床転帰に対する防御の持続性:イタリア、ロンバルディアでの後ろ向き観察分析公開日:2022年1月27日DOI:https ://doi.org/10.1016/S1473-3099(21)00813-6https://www.thelancet.com…

抗原定性検査キット

オミクロン株の感染拡大に伴いその検査キットである抗原定性検査キットの品不足が深刻のようです。 ここで一回、抗原定性検査及びそのキットに関してまとめておきたいと思います。 ワクチン・検査パッケージ制度における抗原定性検査の実施要綱 令和3年 1 1…

モデルナワクチンの有効活用を!

ほぼ同時期に4つのCOVID-19に関する論文が4大科学雑誌の一つNew England Journal of Medicineに掲載されました。 1)原著同種および異種のCovid-19ブースターワクチン接種2022年1月26日DOI:10.1056 / NEJMoa2116414https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/…

通勤電車内感染

オミクロン株の急激な増加に伴って、再び通勤電車内での感染の危険性について論じられています。筆者は過去に2つこれについての記事を書かせていただいています。 drhirochinn.work drhirochinn.work 1)Clinical Infectious Diseases列車の乗客における20…

世界の認知症の症例は2050年までに3倍になる

日本における65歳以上の認知症の人の数は約600万人(2020年現在)と推計され、2025年には約700万人(高齢者の約5人に1人)が認知症になると予測されており、認知症は誰でもなりうることから、認知症への理解を深め、認知症になっても希望を持って日常生活…

SARS-CoV-2の迅速診断検査

SARS-CoV-2の迅速診断検査について手順をもう一度まとめておきたい思います。 臨床実践SARS-CoV-2の迅速診断検査ポール・K・ドレイン、MD、MPH2022年1月20日 NEngl J Med 2022; 386:264-272DOI:10.1056 / NEJMcp2117115 重要な臨床ポイントSARS-CoV-2の迅…