ある整形外科医のつぶやき

外来の診察室で思うこと

2月12日

皆さんおはようございます。

昨日は建国記念日、紀元節でした。

現行の「国民の祝日に関する法律(祝日法)」の第1条には「自由と平和を求めてやまない日本国民が、美しい風習を育てつつ、よりよき社会、より豊かな生活を築きあげるために、国民こぞって祝い、感謝し、又は記念する日」と定められています。

有給休暇も満足に取れない日本国民にとって、祝日は多ければ多いほど良いでしょう。

今日は朝から久しぶりに近くの川の河川敷に散歩に行ってきました。最近サボっていましたが、天気がすごく良いのでブログの写真撮影もかねて行ってきました。

おととい降った雪はどこにも全く見当たらず、いつもより少なめの人がいつものようにジョギングしたりサイクリングしたりしていました。


ちなみに認知症予防ガイドラインでは身体活動を推奨していますが、認知症の発症と歩数やその強度との関連は明らかになっていません。
英国成人を対象に毎日の歩数やその強度とすべての原因による認知症発症との関連を調査しました。その結果、歩数が多いほどすべての原因による認知症発症リスクが低く、1日当たり1万歩を少し下回る程度の歩数が、最も効果的であることが示唆されています。

2022 年 9 月 6 日
英国に住む78 430人の成人における毎日の歩数と強度の認知症発症との関連
JAMA Neurol. 2022;79(10):1059-1063. doi:10.1001/jamaneurol.2022.2672


日本における研究ですが、高齢者の多くが実践しているのは、1人で行う運動であり、週2回以上の実践者が40%を超える一方で、仲間と行う運動の週2回以上の実践者は20%未満にとどまることがわかりました。また、認知機能障害の抑制効果については、どちらの運動についても週2回以上の実践では、統計的な抑制効果が認められましたが、1人で行う運動(22%のリスク減)よりも、仲間と行う運動(34%のリスク減)の方がより強い抑制効果を示すことが判明しました。

Archives of gerontology and geriatrics
日本人高齢者の認知障害のリスクに対する一人での運動と他の人との運動の影響
https://doi.org/10.1016/j.archger.2022.104908

認知症に限らず、運動の好影響はすでによく知られているところですが、明らかな証拠を確認して運動をする強い動機にしている筆者でした。