こんにちは、久しぶりのブログです。新しい生活に順応している最中で、ブログ更新が滞ってしまいました。
労働者にとって自身がいつ退職するかどうかは、最重要課題です。これは純粋に自分だけで決めれることではなく、家計やほかの家族の意見や他の社会的事情も加味して決めなければならないことも多いのが実情です。
しかし一方退職を契機に健康状態が悪化する例を、医療職の筆者としては、過去にいくつか見てきました。
つまり本人からすると自分の健康に直結してくる、純粋に個人的な問題なのです。
退職が個人の健康にどうかかわってくるのか研究を探してみました。
International Journal of Epidemiology
退職と心血管疾患:35か国における縦断的研究
International Journal of Epidemiology, dyad058, https://doi.org/10.1093/ije/dyad058
公開日: 2023 年 5 月 8 日
メソッド
35 か国の健康と退職に関する調査とその姉妹調査からの調和された縦断的データセットを使用しました。データは、年齢 50 ~ 70 歳の 106,927 人の固有の個人からの 396,904 件の観察結果で構成され、平均追跡期間は 6.7 年でした。固定効果操作変数回帰は、SPA を機器として使用して実行されました。結果
心臓病のリスクが 2.2% ポイント減少し、身体的不活動が 3.0% ポイント減少 であることがわかりました。
労働者と比較して、退職者では男女ともに退職は心臓病リスクの減少と関連していた一方、喫煙の減少は女性でのみ観察されました。高学歴の人は、退職と脳卒中、肥満、運動不足のリスク低下との関連性を示しました。非肉体労働から退職した人は、心臓病、肥満、運動不足のリスクが減少しましたが、肉体労働から退職した人は肥満のリスクが増加したことが示されました。
業種によって違いがあるようですが、筆者は退職したほうが健康的に過ごせるようです。
この研究は、我々は今までは冒頭で筆者が書きましたように、「健康労働者の生存効果」として、雇用を継続する人々が離職する人々よりも健康である傾向があるという考えに縛られていましたが、個人の特性によるところはありますが、実は一般的には退職後のほうがより健康的な生活を送れるのだということを示しています。
労働するために我々は生きているわけではなく、健康的で有意義な人生を送るために生まれてきたはずです。無用なストレスフルな職場生活にできるだけ早く終止符を打って個人の有意義な余生を送ることに興味を向けるべであると強く思います。