ある整形外科医のつぶやき

外来の診察室で思うこと

3回目のmRNAワクチンの有効性

 

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座位時間が最長の日本ですので、最近はアウトドアの時間を増やすように気をつけています。

というわけで朝記事を書いた後、近くの河川敷に散歩に出かけました。

 

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今日は、すごく暖かい日でしかも風がほとんどないので余計に暖かく感じました。

人の出はそこそこでジョギングやサイクリング、散歩をする人達がいました。

河川敷のサッカー場では、子供たちがフットサルをしていました。

実は、天皇誕生日の休みは、仕事場近くの道の駅に行って堤防の上を散歩してきました。この日は、天気は非常に良かったんですが、昼過ぎに行ったにもかかわらず風が強くて寒い昼下がりでした。

 

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海猫が、なぜか1羽だけさみしそうに杭に留まっていました。

 

最近CDCの研究者らによって出された3件の研究によって、また新たにオミクロン株に対するブースター接種の効果が確認されています。

 

COVID-19関連の救急科および緊急治療の遭遇とデルタおよびオミクロン変異型優勢の期間中の成人の入院に対する3回目のmRNAワクチンの有効性— VISION Network、10州、2021年8月〜2022年1月
毎週/ 2022年1月28日/ 71(4); 139–145
https://www.cdc.gov/mmwr/volumes/71/wr/mm7104e3.htm?s_cid=mm7104e3_w

COVID-19の予防におけるCOVID-19mRNAワクチンの有効性(VE)は、180日以上前にワクチン接種された患者と比較して、医学的遭遇の180日未満前に2回目mRNACOVID-19ワクチン接種を受けた患者の間で有意に高かった。デルタとオミクロンが優勢な期間の両方で、3回目のワクチン投与を受けることは、COVID-19関連の救急科と緊急治療の遭遇(それぞれ94%と82%)の防止、およびCOVID-19関連の入院の防止(それぞれ94%と90%)に非常に効果的でした

2回目と3回目接種の間隔は、6か月未満のほうが3回目接種の効果が高かったとのことです。そしてオミクロン株に対しての重症化予防効果はデルタ株に対してより若干落ちるものの高い予防効果を示したとのことです。

 

2件目の研究です。

デルタおよびオミクロン変異体の出現期間中のブースター用量の有無にかかわらず、ワクチン未接種および完全ワクチン接種を受けた成人のCOVID-19発生率および死亡率— 25の米国管轄区域、2021年4月4日から12月25日毎週/ 2022年1月28日/ 71(4); 132–138

https://www.cdc.gov/mmwr/volumes/71/wr/mm7104e2.htm?s_cid=mm7104e2_w


この研究では、米国でのデルタ株の出現前(2021年4〜5月)、デルタ株出現期(2021年6月)、デルタ株優勢期(2021年7〜11月)、オミクロン株出現期(2021年12月)のそれぞれの時期における、新型コロナワクチン未接種者、2回目接種完了者、ブースター接種完了者のCOVID-19の発症率、COVID-19による死亡率、および罹患率比(IRR)が推定されました。

10月から11月時点での解析結果は、ワクチン未接種者の発症リスクはブースター接種完了者の13.9倍、死亡リスクは53.2倍であり、2回目接種完了者の発症リスクはブースター接種完了者の4.0倍、死亡リスクは12.7倍というものでした。また、ブースター接種の効果が最も高いのは、50歳以上の人であることも判明しました。

 

3件目は、

2022年1月21日
mRNACOVID-19ワクチンの3回投与とSARS-CoV-2オミクロンおよびデルタ変異体によって引き起こされる症候性感染との関連
JAMA. 2022;327(7):639-651. doi:10.1001/jama.2022.0470
https://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/2788485

ブースター接種完了者では、2回接種完了者またはワクチン未接種者に比べて、オミクロン株またはデルタ株による症候性COVID-19に対する予防効果が大きいことが明らかになりました。(調整オッズ比は、オミクロン株で0.33と0.065、デルタ株で0.34と0.16)。

 

以上まとめますと、3回目のワクチン接種を受けていない人は、ワクチンを至急6か月以内に打つ必要があり、特に50歳以上の人は重症化リスクが高く、逆に接種の効果も非常に高いということだったと思います。

 

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政治家と官僚のおかげで、残念ながら6か月は多くの方は過ぎてしまいましたが、急ピッチで3回目接種を急ぐ必要があります。50歳以上の方の命を救うために。

 

最後までお付き合いいただきまして、誠にありがとうございました。