南アフリカのオミクロン変異体に対するBNT162b2ワクチンの有効性

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恐れていたように、日本でオミクロン株の市中感染が拡大してきました。この状況下でオミクロン株の特性が、南アフリカでの研究でまた少し明らかになってきました。

The New England Journal of Medicineに2つの研究が掲載されました。

対応
南アフリカのオミクロン変異体に対するBNT162b2ワクチンの有効性
2021年12月29日
DOI：10.1056 / NEJMc2119270
https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMc2119270?query=TOC&cid=NEJM%20eToc,%20December%2030,%202021%20DM586164_NEJM_Non_Su

11月15日の時点で、南アフリカでシーケンスされたCovid-19陽性テストの75％以上でオミクロン変異体が検出されていました。
南アフリカの管理医療機関であるDiscoveryHealthのデータを使用して、結果を含むデータセットを分析することにより、オミクロン変異によって引き起こされたCovid-19の入院に対するBNT162b2ワクチンの2回接種（すなわち、完全ワクチン接種）のワクチン有効性を推定しました。
オミクロン期間中に、ワクチン有効性が70％（95％信頼区間[CI]、62〜76）であることがわかりました。
Covid-19の入院に対する割合が93％（95％CI、90〜94）。
したがって、プロキシオミクロン期間中、Covid-19の入院に対するBNT162b2ワクチンの有効性の維持が見られました。

対応
SARS-CoV-2オミクロン感染の3回目のBNT162b2ワクチン接種中和
2021年12月29日
DOI：10.1056 / NEJMc2119358
https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMc2119358?query=TOC&cid=NEJM%20eToc,%20December%2030,%202021%20DM586164_NEJM_Non_Subscriber&bid=752199395

ワクチンを2回接種した参加者から得られた血清サンプルのオミクロン感染細胞の中和と、3回接種した参加者から得られたサンプルの中和を比較しました。
野生型ウイルスとB.1.351（ベータ）、B.1.617.2（デルタ）、およびオミクロンバリアント分離株を用いたマイクロ中和アッセイは、20人の医療従事者の2つのグループから得られた血清サンプルを使用して実行されました。1つのグループはBNT162b2ワクチンを2回接種した参加者（平均、2回目の接種から165。6日）で構成され、2番目のグループは3回のワクチン接種を受けた参加者（平均、3回目の接種から25日）で構成されました。
野生型ウイルスとベータ、デルタ、およびオミクロン変異体の幾何平均力価は、2回目のワクチン投与を受けた後、それぞれ16.56、1.27、8.00であり1.11でした。 3回目の投与を受けた後は、各々891.4、152.2、430.5、および107.6でした。
BNT162b2ワクチンの3回目の投与は、オミクロン変異体による感染を効率的に中和しました。
研究の限界には、小さなコホートとテストがinvitroアッセイのみであったという事実が含まれます。

野生型ウイルスとデルタ変異体に対するBNT162b2ワクチンの2回投与では中和効率が低く、2回目の投与を受けてから5か月以上経過した後、オミクロン変異体に対する中和効率はありませんでした。2回目の投与後よりも3回目の投与後のオミクロン変異体に対する中和効率が高いため（100倍）、3回目のワクチン投与の重要性は明らかです。ただし、ワクチンを3回接種しても、オミクロン変異体に対する中和は、デルタ変異体に対する中和よりも低かった（4倍）。Covid-19に対するワクチンの3回目の投与の効果の持続性はまだ決定されていません。