筆者は、ワクチン接種時の安全性の追求のためと医学的好奇心にて、今まで新型コロナワクチン接種時のアナフィラキシーについて、記事を書かせていただいております。
これに関して国もマスコミも、ワクチン接種率の低下を危惧して、あまり触れないようにしていると思われます。しかし実際に接種する医療機関のスタッフや受ける国民は、正確な情報を得ておく必要がどうしてもあると筆者は思っています。
何度も申し上げていますが、ワクチン接種時のアナフィラキシーは適切に対応すれば命にかかわることも、後遺症を残すことも決してありません。
ワクチン接種当初、高率でアナフィラキシーが確認されました。
その後はどうなっているのでしょうか?
最近の状況を、厚労省のホームページで調べてみました。
1.報告状況
○令和3年2月 17 日から令和3年3月 21 日までに、副反応疑い報告において、アナフィラキシーとして報告された事例が 181 件あった。
○なお、令和3年2月 17 日から令和3年3月 24 日までの期間では、237 件であった。
2.専門家の評価
ブライトン分類レベル1~3の年齢別性別報告件数(令和3年2月 17 日~3月 21 日)
年齢 報告件数 男性 女性
0~9 歳 0 件 0 件 0 件
10~19 歳 0 件 0 件 0 件
20~29 歳 10 件 3 件 7 件
30~39 歳 13 件 0 件 13 件
40~49 歳 14 件 0 件 14 件
50~59 歳 10 件 0 件 10 件
60~69 歳 0 件 0 件 0 件
70~79 歳 0 件 0 件 0 件
80 歳以上 0 件 0 件 0 件
合計 47 件 3 件 44 件
ブライトン分類レベル1~3の報告頻度(令和3年2月 17 日~3月 21 日)
レベル1~3の報告件数/推定接種回数
47 件/578,835 回接種
100 万回あたりの報告件数
81 件
やはり医療従事者の女性に非常に多い状況は変わっていないようです。
アメリカでは、10000回のワクチン接種あたり2.47の割合。(アメリカのデータは、mRNAワクチンとして、ファイザーとモデルナあわせた数です。)
日本では3月12日現在、230,542 医療従事者に接種した段階で37例のアナフィラキシーの報告がありました。約10000回あたり
1.60の割合になります。
最近の日本のデータでは、100万回あたり81件ですからかなり減ってきているようです。
しかしファイザー社製ワクチンの臨床試験データやアメリカの一般のかたへの、大規模な接種実施後の データに比べるとかなり高い値です。
日本の4月2日現在の 接種の実績については、2月17日から合計して
接種回数 1,096,698
内1回目 913,341
内2回目 183,357
という数です。国民全体に行き渡るのは、いつになるのでしょうか?
ファイザー社製ワクチンは今あるワクチンの中では、かなり優れた薬ですので、国には是非とも頑張ってもらって一刻も早く供給してもらいたいものです。
最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。