ある整形外科医のつぶやき

外来の診察室で思うこと

医療従事者の女性に多い

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Research Letter
March 8, 2021
Acute Allergic Reactions to mRNA COVID-19 Vaccines
Kimberly G. Blumenthal, MD, MSc1; Lacey B. Robinson, MD, MPH1; Carlos A. Camargo Jr, MD, DrPH2; et alErica S. Shenoy, MD, PhD3; Aleena Banerji, MD1; Adam B. Landman, MD4; Paige Wickner, MD, MPH5
Author Affiliations Article Information
JAMA. Published online March 8, 2021. doi:10.1001/jama.2021.3976

mRNACOVID-19ワクチンに対する急性アレルギー反応

 

Pfizer-BioNTech社およびModerna社のmRNA新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ワクチンについて、米国の医療従事者約6万5,000人を対象に、初回接種後の急性アレルギー反応発生状況について調査が実施されました。

今日本では、同様に医療従事者からワクチン接種が進行しています。

予防接種後3日間、従業員は電子メール、テキストメッセージ、電話、スマートフォンアプリケーションのリンクなどの多面的なアプローチを通じて症状調査に参加しました。

COVID-19ワクチンの初回接種を受けた64,900人の従業員のうち、25 929(40%)がファイザー-BioNTechワクチンを接種し、38 971(60%)がモデルナワクチンを接種しました。
アナフィラキシーは16人の従業員で確認されました:ファイザー-BioNTechワクチンから7例、およびモデルナワクチン9例。

この医療従事者の前向きコホートでは、98%がmRNACOVID-19ワクチンの接種後にアレルギー反応の症状を示していませんでした。残りの2%はいくつかのアレルギー症状を報告しました。ただし、アナフィラキシーと一致する重度の反応は、10000回のワクチン接種あたり2.47の割合で発生しました。アナフィラキシーの症例を持つすべての個人は、ショックまたは気管内挿管なしで回復しました。

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drhirochinn.work

 

厚労省のホームページを見ますと、日本では3月12日現在230,542 医療従事者に接種した段階で37例のアナフィラキシーの報告があります。

米国のデータは、ファイザーワクチンとモデルナワクチン両方の結果ですが、ファイザーワクチンは、25 929人のうち7例

 
以前の記事で、米国でのデータをお示ししましたが、
アナフィラキシー発生は、 ファイザーワクチン後47症例、百万用量当たり4.7症例。でしたから医療従事者でのアナフィラキシーは、日本でもアメリカでも一般の人より相当高いことになります。しかもアメリカでは、94%が女性、日本では今のところほぼ全員が女性です。
アナフィラキシーが医療従事者、特に女性に多い理由は何でしょう。
筆者が前の記事で提唱した化粧品説では医療従事者に多い説明がつきません。
これからも色々考えてみたいと思います。
 
医療従事者から接種といっても、筆者のところには、まだワクチンは回ってきません。
待ち望んでいる国民が多い中、引き続き感染防御法を実践していくしかないと思います。
 

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