ある整形外科医のつぶやき

外来の診察室で思うこと

無理をせず休みましょう

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昨日すでに仕事納めの筆者は、今日は妻と一緒に近くの中規模の商業施設に行ってきました。

年末としては比較的、人の出は多くなかったな。人々が自ら感染対策を取っている結果だと思います。

PCに向かってブログばかり書いていると、非常に体に良くないので良い一日だったと思います。お互い大きな病気もせず、妻と2人で散歩できることに幸せを感じながらの外出でした。

帰宅してなぜか大好きなSF映画のビデオを2本見て、その後書斎で論文をチェックし、このブログを書かせていただいています。

COVID-19の影響というとメンタルヘルスへの影響も多大です。

情動障害ジャーナル
総説
アジア太平洋地域におけるCOVID-19うつ病とその危険因子–系統的レビューとメタアナリシス
https://doi.org/10.1016/j.jad.2021.11.048
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0165032721012672?via%3Dihub

 

概要
背景:この系統的レビューとメタアナリシスは、アジア太平洋地域の影響を受けた集団におけるうつ病のプールされた有病率とその危険因子に基づいて、COVID-19パンデミックの影響を報告する現存する文献を統合することを目的としています。

方法:2021年1月から2021年3月30日までにPubMed、Google Scholar、Scopusで公開された記事を対象に、PRISMAガイドラインに従って系統的レビューとメタ分析アプローチを採用しました。

結果201,953人の回答者の全体的なプールされたうつ病の有病率は34%(95%CI、29–38、99.7%)であり、コホート、タイムライン、および地域間で有意差は観察されませんでした。

発見された主な危険因子は、サブグループに関係なく、COVID-19感染の恐れ(13%)、性別(すなわち、女性; 12%)、および基礎疾患の悪化(8.3%)でした。具体的には、COVID-19感染の恐れは、一般集団(k  = 14)と医療従事者(k  = 8)の間で最も報告された危険因子でした。性別(K  = 7)と増加した仕事量(K  = 7)は学生の間で教育の中断(のに対し、医療従事者の間で報告されたK  = 7)。

結論パンデミックは、アジア太平洋地域の人々、特に一般の人々、医療従事者、学生の間でうつ病を引き起こしました。この問題に対処するには、関係当局からの即時の注意と介入が必要です。

 

うつ病の有病率の34%は高いと思います。

 

精神医学研究
総説
COVID-19パンデミックの影響を受けた集団におけるうつ病、不安、不眠症、心的外傷後ストレス障害、および心理的苦痛の症状の有病率:系統的レビューとメタ分析
https://doi.org/10.1016/j.psychres.2020.113599
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0165178120332601?via%3Dihub

概要
目的
系統的レビューとメタアナリシスを実施して、影響を受けた集団におけるCOVID-19に関連するうつ病、不安神経症、不眠症、PTSD、および心理的苦痛(PD)のプールされた有病率を推定しました。

結果
うつ病の有病率(k = 46)は15.97%(95%CI、13.24-19.13)でした。不安の有病率(k = 54)は15.15%(95%CI、12.29-18.54)でした。不眠症の有病率(k = 14)は23.87%(95%CI、15.74-34.48)でした。PTSDの有病率(k = 13)は21.94%(95%CI、9.37-43.31)でした。最後に、心理的苦痛の有病率(k = 19)は13.29%(95%CI、8.80-19.57)でした。グループ間の違いは医療従事者にのみ見られた(z = 2.69、p <0.05)他の人よりも不眠症の有病率が高かった人。

結論
調査結果は、COVID-19の短期的なメンタルヘルスへの影響は、影響を受けた国全体、および性別全体で等しく高いことを示唆しています。ただし、不眠症の報告は、一般の人々よりも医療従事者の間で有意に高いです。

 

アジア太平洋地域はうつ病の有病率が高いようです。

他の人たちより、医療従事者のストレスが高かったという結果でした。

ストレスのない仕事はありませんが、COVID-19の影響を直接的に受けてしまう仕事だということでしょう。しかし病気やけがの患者さんを、診たり寄り添ったりするために、医者や看護師になっているわけですから、弱音を吐かず頑張るしかありません。

しかし疲れた時は無理をせず、筆者のようにこっそり休むのも必要ですよと、皆さんに言ってあげたいと思います。