ある整形外科医のつぶやき

外来の診察室で思うこと

フェイクニュース

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スマホでネットニュースを見ますと、それこそたくさんのニュース記事が目に入ります。スマホに限らずテレビや雑誌その他のマスメディアから様々な情報が我々にもたらされます。これを「パンデミック」に倣い「インフォデミック」ということもあるようです。

しかし記事そのものの信頼性はどうなのでしょうか。誤った内容の記事、意図的であるかどうかにかかわらず、これらは「フェイクニュース」と呼ばれます。

一つの記事が大きな影響を社会に及ぼすことがありますので、非常に重要な事柄です。

今回はこのフェイクニュースに関して少し考えてみることにいたします。

フェイクニュースといって筆者がすぐ思い出すには、「朝日新聞の慰安婦報道問題」です。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%9D%E6%97%A5%E6%96%B0%E8%81%9E#%E5%95%8F%E9%A1%8C%E3%83%BB%E7%96%91%E7%BE%A9%E3%81%8C%E6%8C%81%E3%81%9F%E3%82%8C%E3%81%9F%E5%A0%B1%E9%81%93

朝日新聞

 

1991年から翌年にかけて「従軍慰安婦」問題の連載キャンペーンを展開。吉田清治著の『私の戦争犯罪・朝鮮人連行強制記録』にある「昭和18年(1943年)に軍の命令で韓国の済州島で女性を強制連行して慰安婦にした」という体験談を、4回(この4回を含め、吉田に関しては計16回)にわたり報道し、朝日は「(朝鮮)総督府の五十人、あるいは百人の警官といっしょになって村を包囲し、女性を道路に追い出す。木剣を振るって女性を殴り、けり、トラックに詰め込む」「吉田さんらが連行した女性は、少なくみても九百五十人はいた」(1992年1月23日1面コラム「窓 論説委員室から」)などと報道しました。

この吉田の「体験談」は秦郁彦・拓殖大学教授(当時)の調査により嘘であることが判明し、吉田清治本人も一部がフィクションであることを認め、朝日新聞も「確認できない」という事実上の訂正記事を出しました。
2014年8月5日、朝日新聞は独自検証の結果、吉田証言の証拠が見つからず、虚偽と認定し記事を撤回した。しかし謝罪は一切無く、しない方針も社長の木村伊量により明らかにされました。

2018年8月、平成26年8月5日付朝刊の特集「慰安婦問題を考える 上」に掲載された記事の英訳版のソースに、検索エンジンによってサイトが表示されるのを抑制する「noindex」「nofollow」「noarchive」の3つのメタタグが埋め込まれていることが確認されました。朝日新聞広報部はこのような設定がなされていたことについて、作業ミスであり現在は修正済である旨を回答しています。

 

単なる作業ミスではなく何かの意図が感じられます。

 

世界に目を向けますと今の c o v i d -19 パンデミックの世にあって,

www.bbc.com

『 新型コロナウイルスのワクチンについて、「生殖機能に害を与える」、「流産の原因になる」といった偽の情報が、多くの反証が出ているにもかかわらず、なおインターネット上で出回っています。
「ワクチンが卵巣内に蓄積されるという研究がある」 ―― 間違い
「ワクチンが流産につながるというデータがある」 ―― 間違い

「ワクチンが胎盤を攻撃する」 ―― 証拠なし 』

コロナやコロナワクチンに関するフェイクニュースはよくあります。

 

これらの情報の真偽の検証作業を「ファクトチェック」といいます。

このファクトチェックを実施する機関は世界中に存在していて、概ね下記の綱領のもとに運営されています。

世界標準のファクトチェック原則 (IFCN ファクトチェック綱領)

① ⾮党派性・公正性
② 情報源の透明性
③ 財源・組織の透明性
④ ⽅法論の透明性
⑤ 明確で誠実な訂正

 

日本では F I J という機関があります。

FIJ(ファクトチェック・イニシアティブ)は、日本でファクトチェックの普及活動を行う非営利団体です。誤情報や真偽不明の情報が拡散し、社会的分断への懸念が高まる中で、ファクトチェックをジャーナリズムの重要な役割の一つと位置づけ、社会に誤った情報が拡がるのを防ぐ仕組みを作っていこうと、2017年6月、ジャーナリストや専門家ら10人の呼びかけで発足しました。

https://fij.info/about

実際のファクトチェックのやり方は、下記のサイトなどで知ることができます。

https://youtube-jp.googleblog.com/2021/06/youtube.html

ファクトチェックを学ぶ動画を YouTube で公開
2021年6月17日木曜日

 

非常に興味深いです。

実際の技術習得のカリキュラムもあるようです。

https://www.youtube.com/playlist?list=PLXYuDvosdAxwzjEmU_SyKbQl258qRtYaC

GNI ファクトチェック・ワークショップ

 

現代のように様々な情報に溢れた時代に、間違っても国際問題を起こすような、国益を大きく損なうようなフェイクニュースを許してはいけません。

これからは、「メディアが報じたから事実」ではなく、「ファクトチェックをクリアしたから事実」となるように、リテラシーを変えるべきであると思います。

我々にもニュースの真偽をよく考えながら、情報を受け取るという習慣が求められているのであると強く思います。

 

最後までお付き合いいただきまして、誠にありがとうございました。

 

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