ある整形外科医のつぶやき

外来の診察室で思うこと

ワクチン接種後の心筋炎

 

www.newsweekjapan.jp

 

以前の記事でも書かせていただいておりますが、ワクチン接種は大変重要ですが、その副反応に注意することも同様に重要です。我々医療者として副反応に対して、可能な限り情報を集めて患者さんに周知することと、発生時には早期に発見して重症化する前に対策をとることが、何よりも大切です。

mRNAワクチン接種後に若い男性で多発していると NEWSWEEK が伝えています。

 米疾病対策センター(CDC)が10日発表した暫定調査によると、ファイザーやモデルナが開発したメッセンジャーRNA(mRNA)型の新型コロナウイルスワクチンについて、接種後に心筋炎を発症するケースが若い男性の間で想定以上に多いことが分かった。

心筋炎を発症した人のうち半数以上が12歳から24歳の若者で、この年齢層が接種者全体に占める割合は9%未満だったという。また、16─24歳の若者のうち2回目の接種後に心筋炎を発症したのは283人で、予想の10─102人を大幅に超過。発症した人の年齢は中央値で24歳に偏っており、8割未満が男性だった。

CDCでは、引き続き検証作業を行っており、ワクチンと心筋炎もしくは心膜炎との因果関係について結論は出ていないと表明。また発症者の大半は完全に回復していると強調した。

 

この出元は C D C です。

https://www.cdc.gov/coronavirus/2019-ncov/vaccines/safety/myocarditis.html

 

mRNACOVID-19ワクチン接種後の心筋炎および心膜炎
2021年5月27日更新

「 あなたが知る必要があること
米国では1億6500万人以上がCOVID-19ワクチンを少なくとも1回接種しており、CDCはワクチン接種後に発生する健康上の問題についてCOVID-19ワクチンの安全性を引き続き監視しています。
2021年4月以降、米国でmRNA COVID-19ワクチン接種(Pfizer-BioNTechおよびModerna)後に発生した、心筋炎および心膜炎と呼ばれる心臓の炎症の症例に関するワクチン有害事象報告システム(VAERS)への報告が増えています。 
これらの報告は、投与されたワクチン投与回数を考えるとまれであり、特に青年および若年成人において、mRNA COVID-19ワクチン接種(ファイザー-BioNTechおよびModerna)後に報告されています。
CDCとそのパートナーは、データと医療記録を確認して、何が起こったのかを詳しく調べ、COVID-19ワクチン接種との関係があるかどうかを確認することにより、これらのレポートを積極的に監視しています。
ケアを受けたほとんどの患者は、薬と休息によく反応し、すぐに気分が良くなりました。
VAERSに報告された症例が発生しました:
主に青年期の男性と16歳以上の若年成人
これら2つのCOVID-19ワクチンのいずれかの2回目の接種後は、1回目の接種後よりも頻繁に。通常、COVID-19ワクチン接種後数日以内。
患者は通常、症状が改善した後、通常の日常生活に戻ることができます。運動やスポーツへの復帰については、医師に相談する必要があります。
CDCは、COVID-19の病気とそれに関連する、おそらく重篤な合併症のリスクが高いことを考慮して、12歳以上のすべての人にCOVID-19ワクチン接種を引き続き推奨しています。
ワクチン接種を受けることは、COVID-19からあなた自身とあなたの家族を守るのを助ける最良の方法です。
より多くの情報が利用可能になり次第共有されます。
心筋炎は心筋の炎症であり、心膜炎は心臓の外層の炎症です。どちらの場合も、体の免疫系は感染症やその他の引き金に反応して炎症を引き起こします。

COVID-19ワクチン接種後、どのような症状に注意する必要がありますか?
次の症状のいずれかに注意してください。

胸痛
呼吸困難
心臓が速く鼓動したり、はためいたり、ドキドキしたりする感覚
あなたまたはあなたの子供がCOVID-19ワクチン接種後1週間以内にこれらの症状のいずれかを持っていると思うならば、医療を求めてください。

 と C D C のホームページに載っています。

心筋炎・心内膜炎に関してもう少し詳しくお知りになりたい方は、https://www.nhlbi.nih.gov/health-topics/heart-inflammation

をご覧ください。

我々医療者も注意していなければいけません。

 

f:id:hiro_chinn:20210612104353p:plain