ある整形外科医のつぶやき

外来の診察室で思うこと

COVID-19パンデミックによる歯痛

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COVID-19パンデミックによる歯痛と悪化した社会経済的状況
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松山優樹、J。相田、K。竹内

Journal of Dental Research
2021, Vol. 100(6) 591–598

 

「 概要
COVID-19パンデミックによる社会経済状態の悪化と日本の歯痛との関連を調査しました。
2020年8月から9月に実施された日本COVID-19および社会インターネット調査の断面データ(n= 25,482; 年齢範囲、15〜79歳)を分析しました。
家計収入の減少、仕事の減少、および失業は、交絡因子を調整した後の歯痛と独立して関連していた(オッズ比:1.42 [95%信頼区間(CI)、1.28-1.57]、1.58 [95%CI、1.41-1.76]、 2.17 [それぞれ95%CI、1.64〜2.88])。
私たちの調査結果は、COVID-19パンデミックによる悪化した社会経済的状態が歯の健康を悪化させたことを示しました。収入と失業を保護する政策は、パンデミック後の歯の健康問題を減らすかもしれません。

 

社会経済的状態が歯の健康を悪化させたそうです。

本研究は、COVID-19パンデミックが歯の健康の結果に及ぼす経済的影響を報告した最初の研究だそうです。

そうすると人の体のおいて多くのことがこれに該当するのではないでしょうか。

以前から言われていることですが、病医院への受診を控えることによって検査・治療のタイミングが遅れて病気やケガが重症化するということが、歯科領域で端的に証明できたということであると思います。

 

経済的困窮により国民皆保険が備わっている日本においてさえ医療機関にかかりずらくなっている現在のパンデミックというものに対して、改めて発生責任を筆者は問いたくなります。

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