ところで今国産ワクチンはどうなっているのでしょう?
【厚生労働省ホームページ 3月13日閲覧】
上記の表が国産ワクチンの進捗状況のようです。
このうち、最近塩野義製薬からプレスリリースが出されました。
プレスリリース
2022/03/04
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ワクチンS-268019の 国内第2/3相追加免疫比較試験に関する中間報告(速報)について
これによりますと、
第2/3相国内追加免疫比較試験は、コミナティ筋注(以下、コミナティ)を2回接種後6ヵ月以上経過した成人206例を対象に、追加免疫29日目(接種28日後)の新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)中和抗体価のGMT(幾何平均抗体価)および抗体応答率を主要評価項目として、3回目にあたる追加免疫としてS-268019あるいはコミナティを接種した際の、コミナティに対する免疫原性の非劣性検証および安全性評価を目的に実施しています。
主要評価項目である追加免疫29日目(接種28日後)のSARS-CoV-2中和抗体価のGMTおよび抗体応答率に関して、S-268019群のコミナティ群に対する非劣性が検証され、本試験の主要評価項目を達成しました。
安全性に関しては、両群において、重篤な副反応、死亡、特に注目すべき副反応は見られておらず、副反応の発現率は、S-268019群で96.1%(99/103例)、コミナティ群で98.1%(101/103例)であり、最も頻繁に見られた副反応は、発熱、頭痛、倦怠感、筋肉痛、注射部位の痛みでした。両群でほぼ全ての特定全身副反応/局所副反応はGrade 1あるいはGrade 2でした。特定全身副反応/局所副反応について、S-268019群はコミナティ群と比較していずれも発現率が同等以下でした。
治験薬の接種7日後までの期間に発現した以下の副反応:発熱、悪心/嘔吐、下痢、頭痛、倦怠感、筋肉痛、関節痛、悪寒治験薬の接種7日後までの期間に発現した以下の副反応:注射部位(痛み、紅斑/発赤、腫脹)
だったということです。
組換えタンパクワクチンは、抗原となる蛋白質を遺伝子組換え技術によって作り出し、主に大腸菌、酵母、動物細胞を利用して製造されるワクチンになります。一般的に免疫原性が低いことが多いので、アジュバントと呼ばれるワクチンと一緒に投与して効果を高めるために使用される物質を添加するなどして、免疫原性を上げる必要があるとされています。帯状疱疹やB型肝炎、破傷風、百日咳、帯状疱疹などのワクチンに実際に使われています。
国産ワクチン第一号の塩野義のワクチンは、ファイザー社製ワクチンと比べて勝るとも劣らない結果であったということです。
塩野義製薬によると、今後いくつかの臨床試験を経て、5月以降に商用の供給が始められるよう準備しているということで、国内初の新型コロナウイルスワクチンとして、今後も注目を集めそうです。
このほかにも今年中に、いくつか国産ワクチンが供給されそうで楽しみです。