ある整形外科医のつぶやき

外来の診察室で思うこと

若者は検査せず

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オミクロンは高齢者の入院を増加させていない、英国のCOVIDアドバイザーは言う
2022年1月21日  

ロンドン(ロイター)-オミクロンコロナウイルスの症例の波は、その年齢層でより多くの症例があるにもかかわらず、予想された高齢者の入院の増加につながっていない、と英国の科学顧問は木曜日に発表されたアドバイスで述べた。
1月13日の緊急事態科学諮問グループ(SAGE)の会議の議事録は、「高齢者の症例数の増加に続いて予想される入院の増加は、これまで見られなかった」と述べた。
「これは、入院に対する予防のワクチンレベルが高いこと、ワクチン保護の衰退が遅いこと、または最も脆弱な人々とその周囲の人々の間での予防的行動の影響が原因である可能性があります。」

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オミクロン株の蔓延にも関わらず、高齢者の入院は増えていないそうです。これはあくまで英国に関してであり、その背景には高いブースター接種率があります。

ついこの前までは、前政権のおかげで高い接種率を誇っていましたが、現政権と官僚の不作為で上のグラフのように非常に低いブースター接種率です。

「若者は検査せず」専門家提言案から削除…「受診せず療養可」に修正
1/22(土) 8:02配信  読売新聞オンライン

政府の新型コロナウイルス対策分科会の尾身茂会長など専門家は21日、オミクロン株を踏まえた対策として、「感染が急拡大した場合には、重症化リスクの低い若者は必ずしも医療機関を受診せず、自宅での療養を可能とすることもあり得る」との提言を公表した。
20日に開かれた厚生労働省の助言機関の会合で配布された原案では、「若者には検査を実施せず、症状だけで診断することも検討すべきだ」としていたが、公表された提言では、この文言は削除された。
後藤厚労相は21日の閣議後の記者会見で、「現時点では、体調が悪い場合には受診や検査をしていただく必要がある」と述べた。

尾身会長個人の意見でしょうか?

この若者が医療従事者やエッセンシャルワーカーであったらどうするのでしょう?

本人が重症化しないからいいという問題ではありません。医療機関で次々とクラスターが発生し医療職の人員が不足する新たな医療崩壊につながりますし、感染スタッフから無防備の高齢者に感染が伝搬して重症化する可能性が大いにあります。或いは一般の方でも家庭内感染を通して高齢者や若年者に感染が及びます。

そもそも新型コロナウイルス感染症の発生以来その後の変異株においても、症状のみで一般の風邪との明確な区別は不可能です。オミクロン株においてもその通りであり、さらに花粉症シーズンに突入し、なお一層症状だけでの診断は困難と考えます。

インフルエンザを例にお話すれば、インフルエンザの場合は、外来にて簡単に実施できる検査キットで判定でき、陽性ならインフルエンザの内服薬や吸入薬がすぐ処方できます。仮に陰性であっても検査キットの精度を考え近くに陽性の人がいたとか、高熱であって咽頭の所見が乏しい場合など、我々の判断でインフルエンザと診断できます。つまり一種の診断的治療です。治療薬が身近にあって治療できるから成り立つ方法です。オミクロン株に関してはどうでしょう?

少なくともワクチンの防御のない高齢者や基礎疾患のある一般の人たちには、優先的に検査・治療する必要があります。

最近の専門家会議や分科会の記事録などを見ますと、以前にあったような国民目線の考え方がなくなって、政治家や官僚の側からの意見という印象を受けます。

平等に検査治療すべきと思いますが、もしそれができないのであれば、優先順位をつけて確実に、国民に詳しい説明とともに実施すべきであると思います。

どなたかが言っていましたが、政治家や官僚はこの2年一体なにをやっていたのでしょうか?

 

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腹が立ちましたので、近くの河川敷に家族とともに散歩に行ってきました。冷たい空気を通して遠くに富士山を見ることができ、良い散歩でした。

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