ある整形外科医のつぶやき

外来の診察室で思うこと

大谷翔平MVP

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嫌な出来事やニュース記事が増えた昨今、久しぶりにいいニュースです。筆者も過去にいくつか関係した記事を書かせていただきました。この選手に対する人種差別的発言などです。

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皆さんご存じのように大谷選手が、MVPを取りました。

そして珍しく、ニューズウィーク社よりいい記事が出ました。

人種も国籍も超えて熱狂を生む大谷翔平こそ、新時代のアメリカンヒーローだ
11/19(金) 18:06配信 ニューズウィーク日本版
https://news.yahoo.co.jp/articles/c9d9b8dae2098818c98f0672f92a4700b5fb0644?page=1

 

歴史を塗り替える二刀流というだけじゃない。大谷翔平のMVP獲得で、アメリカは「純真なヒーロー」を取り戻した。
年齢を重ねれば、人は純真さを失うものだ。私はもう何十年も前に思い知った。本当のヒーローなどいるわけがない、無邪気な笑顔の裏には邪悪な意図が潜んでいるものだと。
だが、そこに大谷が現れた。彼は米大リーグ(MLB)の誰よりも速く走って盗塁を成功させ、特大のホームランを打ちまくり、時速160キロの剛速球で相手チームの強打者をねじ伏せる。いつも爽やかな笑顔で、少年少女のファンと気さくに言葉を交わす。こんなに純真なヒーローは見たことがない。球聖ベーブ・ルースだって、こんなではなかった。

MLBの監督やスカウトも、まるで初めてプロの選手を見た野球少年のような言葉で大谷を称賛している。レッドソックスの監督アレックス・コーラは「彼の全てに圧倒される。彼は違う種類の生き物だ」と絶賛したし、所属するロサンゼルス・エンゼルスのジョー・マドン監督でさえ「次元が違う。ベーブ・ルース以来だ」と手放しで喜んでいる。
大谷のチームメイトで強打者のマイク・トラウトは「こんなの見たことない。すご過ぎるし、人間としても素晴らしい」と評した。ニューヨーク・メッツのマーカス・ストローマン投手は大谷を「生きた神話的レジェンド」と呼び、ニューヨーク・ヤンキースの元投手C・C・サバシアは「自分の知る限り最高の野球選手」と絶賛してみせた。
そんなスーパースターの大谷が、驚くほど謙虚で無欲に見えることにも感嘆の声が尽きない。彼はフィールドにごみを見つけたら、必ず拾う。折れたバットはバットボーイに手渡しする。バスで敵地へ移動する際には、人気ラテンポップ曲「デスパシート」をカラオケで歌う気さくな面もある。

今は白人の多くが、民族的・人種的な多様化の進行を脅威と感じている。ドナルド・トランプ前大統領の中国敵視や人種的偏見のせいで、アジア系アメリカ人に対するヘイトクライムが激増しているのも事実だ。しかし全体として見れば、みんな「アメリカン」という言葉の意味を広げようとしている。

7月13日のオールスター戦の前にはテレビの人気スポーツコメンテーターが、通訳を必要とする大谷にはMLBの「顔」となる資格がないと語った。これにはメディアもファンも猛反発した。国籍や人種で大谷の業績を評価するのは「アメリカンじゃない」、選手の評価は技量と実績、そして人柄だけで決めるべきだと。

大谷の技術と身体能力、際立って慎み深い態度は、アジア人に関する「引っ込み思案」で「小柄」だといった年来の偏見をひっくり返すに十分だ。いまアジア系の人たちに聞けば、大谷翔平は「われら異国で暮らす誇り高きアジア人社会の代表格」だという答えが返ってくる。

大谷の卓越したプレーと素晴らしい立ち居振る舞い、そしてその人種のおかげで、アメリカ人はまた一歩、前へ進んでいける。もう人種など気にしない社会に向かって。

彼の素晴らしい人間性と確かな技術力・体力が、人種を超えて、アメリカンヒーローに押し上げたようです。来年も素晴らしいシーズンになりますように、心から願っております。

 

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