今日本でコロナ関連での一番の関心事項は、ワクチン接種のスピードと変異株への対応ではないでしょうか?
今日本では、B.1 1 7 (英国型)が大半を占めるようになってきていますが、そのほかの2つの懸念される変異株、B.1.351(南アフリカ型)やP.1(ブラジル型)の今後の動静も大変気になりますし、インドで発見された変異株に対してもです。
幸い mRNA ワクチンは、比較的早くウイルスに合わせてワクチンを作りやすいといわれています。
Moderna社よりプレスリリースが発表されました。
Modernaは、懸念のSARS-CoV-2バリアントに対するポジティブな初期ブースターデータを発表しました
2021年5月5日午後4時1分EDT
50 µgのmRNA-1273またはmRNA-1273.351の単回追加免疫投与により、以前にワクチン接種を受けた臨床試験参加者において、SARS-CoV-2および2つの懸念される変異株(B.1.351、P.1)に対する中和力価が増加しました。
菌株が一致した候補であるmRNA-1273.351の追加免疫用量は、mRNA-1273の追加免疫投与よりもB.1.351に対して高い力価を達成しました。
mRNA-1273.351およびmRNA-1273ブースター用量は一般的に十分に許容されました
多価ワクチンブースター候補であるmRNA-1273.211の評価が進行中です。データはまもなく予想されます。
これから行われる実際の研究内容が下記です。
ClinicalTrials.gov NIH
ナイーブおよび以前にワクチン接種された成人におけるSARS-CoV-2(COVID-19)バリアントワクチン(mRNA-1273.351)の安全性および免疫原性研究
ClinicalTrials.gov識別子:NCT04785144
採用状況 :採用
最初の投稿 :2021年3月5日
最終更新日 :2021年5月7日
研究の説明
これは、健康状態が良好で、COVID-19またはSARS-CoV-2感染の既知の病歴がない、18歳以上の男性および妊娠していない女性を対象とした第1相非盲検ランダム化臨床試験です。この臨床試験は、ModernaTX、Incが製造したmRNA-1273.351の安全性、反応原性、免疫原性を評価するために設計されており、ワクチン接種スケジュールのみ、順次、またはmRNA-1273と同時投与されます。
mRNA-1273.351は、SARS-CoV-2 B.1.351バリアントの完全長の融合前安定化Sタンパク質をコードする、新規脂質ナノ粒子(LNP)カプセル化mRNAベースのワクチンです。
この研究には2つのコホートが含まれています。
コホート1は、以前にワクチン接種を受けたグループにおけるmRNA-1273.351の免疫原性に関する迅速な情報を提供します。コホート1には、第1相臨床試験(DMID 20-0003)で50 mcg、100 mcg、または250mcgの用量でmRNA-1273の2回のワクチン接種を受けた18歳以上の約60人の被験者が含まれます。
コホート2には、COVID-19ワクチンを接種しておらず、COVID-19またはSARS-CoV-2感染の既往歴がない人にワクチンの2回または3回の筋肉内注射を受け、最後のワクチン接種から12か月後まで続きます。
研究デザイン
推定 登録数 : 210人の参加者
正式名称: ナイーブおよび以前にワクチン接種された成人におけるSARS-CoV-2バリアントワクチン(mRNA-1273.351)の安全性と免疫原性のフェーズ1、非盲検、ランダム化試験
実際の研究開始日 : 2021年3月29日
推定第一次完成日 : 2022年8月31日
推定研究完了日 : 2022年8月31日
変異株を標的としたワクチンであるmRNA-1273.351の第1相非盲検ランダム化臨床試験が始まっています。
恐らくもっと早く臨床試験を終えて、有用であれば市場に供給されるものと思われます。
変異株に対してワクチン製造各社は、とっくに対応するワクチンの基礎・臨床試験に入っているようです。
この動向は、逐次お伝えしていきたいと思います。